ブルックナー 交響曲第9番 クナッパーツブッシュ / ベルリン・フィル

  1. 2010/09/26(日) 01:23:41|
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1950年のライヴ録音。

力強くドラマティックで自由な演奏。ブルックナーの老境を期待すると裏切られる。
一歩引いたところで楽曲のありようを描き出そうというアプローチではない。自分の高ぶりをストレートにぶつけているように聞こえる。

やりたい放題に演奏しているようだけど、重厚な音響とか、複数の旋律を立体的に鳴らす処理とか、パート間の有機的な受け渡しとか、勘所は押さえられている。これだけオーケストラを煽り、うねらせながら、一方で対位法的なバランスをゆるがせにしない手腕はすごい。
とは言え、このドラマティックなうねりは、少々ワーグナーっぽいか・・・

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第1、第3楽章に関しては、力強くうねり、情熱的に歌う演奏に距離感を感じる。これはこれでありなのだけど、激しい自己主張に強引さを感じることも。別の表現が恋しくなったりもする。
その点、手放しで楽しめるのが第2楽章。血沸き肉踊る破壊力。

いずれにしても、音楽を凄ませ、うねらせる表現力は傑出している。

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版の問題には詳しくないけれど、クナッパーツブッシュはブルックナー以外の者の手が入った楽譜を好んで採用していたらしい。
この演奏では、第3楽章のエンディングで驚かされた。