筆記具のこと、事始

  1. 2009/05/24(日) 18:32:14|
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わたしは筆記具が好きで、何年か前には万年筆に凝っていた。勢いあまって、一生の間に使い切れそうもない本数を買い込んでしまった。近年は沈静化して、新規購入は途絶えている。ある種の凝り性ではあるけれど、マニア気質ではないらしく、一定のところまでのめり込んでしまうと、安全装置が作動するようだ。しかし、筆記具への愛着が消えたわけではなく、万年筆もほとんど手放していない。

当時万年筆関係のホームページを運営していた。万年筆は普遍的に人気のあるアイテムではないけど、その頃は類似するホームページが少なく(まだブログが普及する前のこと)、そこそこにぎわっていた。しかし、管理人の万年筆熱後退に伴って衰退・閉鎖とあいなった。

もともと熱しにくく冷めやすい気性ではあるけれど、万年筆熱後退には自覚的な理由があった。
万年筆に手を出したのは、自分にとって書きやすい筆記具を探求したい気持ちから。手や指の筋力が虚弱なのか、筆記具軸を寝かせて、かつ低い筆圧で書きたかった。
ボールペンやシャープペンシルは、ともに利便性は優れているけれど、ボールペンは軸を寝かせる書き方に向いていないし、シャープペンシルは芯が安定しない(軸の中で回転したり、簡単に折れたり・・・)。
万年筆は、携帯に向かなかったり、インクが乾くのを待つ必要があったり、乾いた後も水に弱かったりと利便性は劣るけれど、機構上筆圧ゼロでも筆記できるし、ペン軸は寝かせ放題(?)。
だから、デザイン性や骨董品的価値には関心が乏しく、好みの書き味を探求していた。前述のホームページには、入手した個体の感想や探求のプロセスで見知ったことを書き込んでいた。
しばらくして、ペン先調整に触れる機会を得た。自分で真似事をやってみたりもした。そしてちょっとショックを受けた。書き味を探求しているつもりで買い集めていたけれど、それはひどい遠回りだった。手に馴染むボディの個体を手に入れ、さっさと自分好みにペン先調整してもらえばよかったのだ。そうすれば、用途別に買い揃えるとしても、2〜4本くらいで必要十分だったはず。万年筆巡りのモチベーションが書き味探求でなければコレクションの趣味として続いたかもしれないが、結末は上のとおり。

もう巡ることはしていないけれど、筆記具としての万年筆の魅力まで色あせたわけではなく、日々愛用している。
自分の嗜好がどう展開していくかは予測できないし、ここに記事をアップし続けられるだけのネタが周辺に転がっている手ごたえもないけれど、筆記具カテゴリーを設けてみた。