万年筆 ペン先のエージング

  1. 2009/10/31(土) 21:28:16|
  2. 筆記具のこと|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
わたしの場合、ちゃんと使おうとすると、同時使用は2〜3本がいいところ。
今、日常に使っているのは、この2本。既に記事に取り上げている、ペリカンM800とセーラーの長刀(軸は梨地)。
M800+長刀


先日、蔵にもどしたモンブラン252は約4ヶ月使用。字数は多くないが、ほぼ毎日使っていた。当初はひっかかりを少々意識したが、いつのまにか解消していた。

画像上のペリカンM800は、ペン先を新調して、3ヶ月弱使っている。
最初、インクフローが渋かったので、ペンポイントの左右の幅を気持ち広くした。ひっかかりというか、とんがっている感触は残っていたが、目くじら立てるほどではなかったので、自然に任せていた。今現在はほぼ解消されている。期間だけでなく、使用量はモンブラン252より少ない。

モンブラン252も、ペリカンM800も、ペン先はF。そのぶん、短期間にこなれたのかもしれない。それでも、自然体で使用して、3〜4ヶ月で体感できる程度に変化することに感心。
物理的に考えると、ひっかかるということはペンポイントの一部にトンガリがあるのたろう。紙面に対して点で接することになるので、筆圧はトンガリに集中し、研磨が進みやすくなる。ペンポイントが完全に最適化されるには年単位の時間が必要かもしれないが、些細なひっかかりなら、自然体での使用で数週間から数ヶ月たてば目に見えて緩和される。
ただし、小心なので、ひっかかりが大きいと、気になってついつい力が入ってしまう(筆圧を上げてしまう)。そういうときは、気にならなくなる程度まで強制研磨する。

* * *

画像下の長刀は、やはりインクフローが渋かったので、ペンポイントの左右の幅を拡げた。ところが、7〜10日くらいで、完全にではないが、元に戻る。見た目はヤワだが、なかなかしっかり作られている。その点には感心したが、作業には時間を要した。
その後、わたしの筆記角度に合わないようで、我慢の限度を超えてひっかかるので、少しだけペンポイントを整形。
ヌラヌラ、スルスルに仕上げる腕はないので、あとは自然に任せて仕上げるつもり。こちらはペンポイントが大きいので、モンブラン252やペリカンM800より時間はかかるかも。
とはいえ、まだ肌理は粗いけれど、いい感じになってきた。

・・・と、悦に入りかけたところで、重大なことに気がついた。筆記線が長刀ではなくなっている!!!
そんなにガシガシ研磨したつもりはなく、ペンポイントは見た目縦長の長刀状。なのに、筆記線は縦線と横線の太さがほぼ均等。
夢中で好みの書き味を追ううちに、とんでもないことになっていた。

・・・が、冷静に考えてみると、10月15日の記事に書いたとおり、長刀的字体を持て余していたし、書き味はずいぶん向上した。目をつむろう、というかつむるしかない。

長刀の持ち味を活かす - セーラーの長刀研ぎ

  1. 2009/10/16(金) 15:06:47|
  2. 筆記具のこと|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
正式名称は忘れたが、セーラーの(たぶん)プロフィットの長刀研ぎ。ボディの仕上げは梨地。
万年筆に関心を持ち始めた時期に買ったから、購入してからかなりたつ。下手したら10年近く眠らせていたが、最近目覚めさせた。
梨地 長刀 02


長刀研ぎというのは、ぺンポイントが縦長に研がれていて、書くと、縦線より横線が太くなる。文字に抑揚が出るというか、上手に扱えば筆文字のように書けるとのこと。
上手に扱えば、と書いたが、たぶん特殊な技が必要ということではない。というか、特殊な技が必要だとしたら、製品企画の段階で駄目だと思う。

じゃあ、どう扱えばいいか、ということだけど、?ペン先のインク溝が常に直角に紙面に接するように持ち、?ある程度以上軸を寝かせて、その筆記角度を一定させる、の2点を守れば、長刀研ぎの旨味をそれなりに引き出せると思う。
と、簡単そうに書いたけど、上の??を励行することは、わたしにはけっこう難しい。

葉書の宛名書きくらいなら励行できそうだけど、そういう機会は年に1回で、たいていA3〜B5サイズの紙に書く。紙面の面積が広くなると、紙面上の筆記位置によって、インク溝の向きや筆記角度は少し変化する。
それでも長刀効果は認められるのだが、線の太い・細いが不均一で、かえって汚らしく見える。もとからの悪筆が元凶ではあるのだが、不ぞろいな感じがさらに誇張されてしまう。
どうやら、わたし向きのペン先ではなさそうだ。

この個体に関していうと、長刀研ぎの接紙面積の大きさが災いして、筆記角度によってはインクフローが不安定になり(ときどきかすれる)、また感触にはムラがある。これが長年眠らせていた理由のひとつ。
できることなら、オークションなりで処分したいのだが、若気の至り(?)でキャップにネームを入れてしまった。これでは市場価値は風前の灯火だろう。何とか使いこなす以外ないと思う。

セーラーのペンクリニックに持ち込むのが正道かもしれないが、過去に数回ペンクリニックを利用させてもらった経験で言うと、神経質な要望を持ち込む場ではなさそう。また、わたしの書き方にあわせてペンポイントをジョリジョリ研がれるのは怖い。だって書き方が一定していないから。わたしに関しては、固有の一定な筆記角度など存在しない。
というわけで、本格的な不具合ではないので、地道に慣らしていくことにする。インクのかすれと極端なひっかかりを強制的に矯正して、あとは半年くらい使っていれば馴染むだろう。

* * *

ところで、今のところ、上の画像のように、キャップを付けて書くことが多い。以前の記事に何度か書いたとおり、筆記時は原則としてキャップを付けないのだけど、これは例外のひとつ。
下のように、軸の尻が紡錘形になっていて、キャップをはめずに書いて、書きにくくはないけれど、なんとなく落ち着かない。
梨地 長刀 01


それと、カートリッジ/コンバータ方式の効用で、キャップを後ろにはめて、重心位置はほぼ中央になるので、扱いやすい。
重さは約24gで、長時間筆記にはやや重いが、M1000のキャップ無しの重さと同じくらいなので、十分に許容範囲。

比率としてキャップをつけないで書く率が高いけれど、書く際にキャップを付ける付けないは、結果論に過ぎないようだ。

デルタ万年筆のアフターサービス - Delta365

  1. 2009/10/01(木) 21:23:05|
  2. 筆記具のこと|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
画像の下部に写っているのはデルタの365。保証書によると、2002年に購入。まだ現行品だろうか?
デルタがドルチェヴィータでけっこう華々しく日本デビューをして、個人的にはデルタのレジンの質感は好みではなかったけれど、総合的には気に入ったので、この365を購入した。当時店頭には色とりどりの365が並んでいたけれど、わざわざ一番地味なカラーを選択。

画像はペリカンM800とのツーショットだけど、かなり大きくて、ペリカンM1000と同クラスのサイズ。
delta365 01


キャップを外すとこんな感じで、ペン先の大きさ(露出している部分)は同じくらい。
delta365 02


ただし、ねじ山のあたりがグッと太くなっていて、この点では書き手を選びそう。段差が大きく、一番太い部分の幅は1.6mmくらいある。
トータルの重さは30gだけど、キャップをつけないと20g弱。キャップ無しでの重さはM800と同じか少し軽いくらい。
カートリッジ/コンバーター式ということもあって、キャップをつけないときの重心はほぼボディ中央部。

まとめると、癖のあるボディ形状が平気ならあつかいやすいペン、ということだけど、このボディ形状と太さが高い確率で障害になりそう。
わたしは、別の記事のように持ち方を変えてから、平気になった。全般的に筆記時はキャップをつけないけれど、重さ・バランスとも程よくて、なんだったらM800より扱いやすいくらい(とりたてて言うほどの優劣差は無いけれど)。

日常用というコンセプトから365と名づけたらしい。派手なのか地味なのかにわかに断じがたい微妙なデザインながら、高級感は演出されていないと思う。ただし、記憶によると決して安価ではなかったから、ルックス面でのコストパフォーマンスは低いかも。

ペン先の硬度は、画像のM800(PFニブ)より柔らかめなので、一般的に言っても柔らかい方と思う。


実はこのペン、数年間死蔵状態で、引っ張り出したのは数ヶ月前。よく見るとペン芯の位置が少しずれている。インクフローなどに問題を感じなかったけれど、輸入元に調整してもらうことに。購入から7年が経過しているので有償でも依頼つもりだったが、保証書記載の通り無償で調整してくれた。
タダだからうれしかったというよりも、サービス体制に安心を感じた。
ちなみに、書き味等の向上は確認できなかった。