エリザベータ・ステファンスカ "ファンダンゴ"(バロック期のクラヴサン音楽集)

  1. 2013/08/25(日) 23:25:16|
  2. バロック(器楽)|
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2008年のセッション録音。

ダングルベール、フランソワ・クープラン、バルバトル、ソレールら、バロック期のクラヴサン(ハープシコード)のための音楽を集めたアルバム。

演奏するエリザベータ・ステファンスカは、ポーランド出身のハープシコード、フォルテピアノの奏者。



1曲目、ダングルベールの「スペインのフォリア」でまず軽い驚き。
ヴェルサイユ宮殿のクラヴサン奏者の作品、というイメージからかけ離れた、生々しくて、陰影の強い表情。
フォリアはイベリア半島起源の舞曲で、「狂気」「常軌を逸した」という語彙らしいのだが、そっち寄りの演奏ぶり。

アルバムのタイトルになっているソレールの「ファンダンゴ」がトリを飾っているけれど、もともと激しい音楽というイメージがあるから、こちらは期待通り。

どちらの曲の演奏からも、暗い情熱と語り口を感じる。リズムとか、アーティキュレーションとかの感覚が一味違う。



この演奏の個性が際立っているのは、むしろクープランとかバルバトルの楽曲の方か。
ここでも、ステファンスカは遠慮会釈無く、陰影を含んだ"熱"を振りまく。

面白いことは面白い。粗いわけではないから、ある意味エッジの効いた表現になっていて、取り澄ましたような演奏では感じ取れないような、彫りの深さと色数の多さを感じる。

まあしかし、17〜18世紀のフランスの宮廷で、こんな音楽が響き渡っていたとは考えにくい。そういう意味で、激しく好みは分かれそう。



なんにせよ、クラヴサン=ハープシコードという楽器から、濃い味を耳にするのは滅多にないことで、収録作品のイメージに止まらず、楽器に対するイメージまで揺るがされてしまった。

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